永遠

2004年07月09日

まばたきをしてる間に2ヶ月が経過した。ちょっとまぶたを閉じてみたら5月が終わり、そのまま目をつぶっていたら6月も過ぎ去り、そして、今、ゆっくりと目を開いてみたら、七夕すら終わっていたのだった。というわけだから6月あたりの記憶がない。何をしていたのか全く思い出せない。もしかしたら実際にまばたきしかしてなかったのかも知れない。少なくとも「1ヶ月間延々まばたきだけ」と同程度の密度でしか日々を過ごしていなかったのは確かだろう。いや、そんなことは本当のところどうでもいいのだ。重要なのは、俺が、ついに2ヶ月間、一度たりとも大学に行かぬままこの時期を迎えてしまったという事実。いよいよ近付いてきたテストを前にして、俺は、簀巻き状態で線路の上に縛り付けられたような絶望の中にいる。夏の日差しに焼かれながら、身動きも取れず、ただ、背中越しに伝わる鉄の振動に怯えている。列車は、もう、すぐそこまで来ている。俺をこんな目にあわせた黒幕が存在するのなら、そいつに恨み言を言いながら死ぬこともできようものだが、実に救いのないことに、自分を簀巻きにしたのも、線路の上に縛り付けたのも、他ならぬ自分の仕業なのだった。え? 自分で自分を簀巻きにしたりできるのかって? できる。つまりこういうことだ。今、俺の内面では、迫り来る超特急「テスト号」に引かれそうになっている自分がいるわけだが、この自分は、言うなれば「エンジェル俺」なのだ。頑張ろう、やってみせるぞ、ファイトだぜ、などと俺を鼓舞し、プラス方面へと駆り立てる正義の心。ただし蚊の鳴くような声でしか話せない。軽くチョップしただけで泣く。当然、発言力は皆無に等しい。そんなエンジェル俺をいじめにいじめ抜き、とうとう、今回の殺害計画を企てるに至ったのが「俺デーモン」である。エンジェル俺は、奴が作り出した「めんどくせーよ縄」「どうせ無理だって手錠」「来年やればいいじゃん猿ぐつわ」などの、シンプルかつパワフルな邪念の拘束具で身の自由を奪われているのだ。つまり、俺は、俺に殺されようとしているのだった! などと言うと被害者っぽくて哀れでいいが、視点を変えて見れば、俺は俺を殺そうとしているのだから加害者でもあった。それに、拘束具から抜け出すチャンスなどいくらでもあったのだ。だがエンジェル俺はあまりにも力が弱く、「足下に落ちてるゴミを、そこにあるゴミ箱に入れようよ」という指令すら満足に通せないような情けない男なので、「ちょっと大学に行ってみよう」「今ならまだ間に合う」などの、拘束具をはずすきっかけとなりえる言葉も、うつむきがちにボソボソつぶやくばかりだったので効果がない。だから、こう言ってはなんだけど、ここまで事態が悪化したのは、エンジェルの方にも責任があるとも言えるのだ。だからエンジェルもデーモンも、どちらにも反省すべき点はあると思うのだけれど、どうだろう。っていうかまあ要するに俺が全部悪いんだけどね。自分の中のいい心と悪い心を擬人化して話を誤魔化そうとしたけど無理だった。「どうだろう」とか言ってる場合じゃない。「エンジェル俺」って何だよ。バカか。「俺デーモン」? え? しかも結局両方悪いの? 意味ねーなおい。初めから素直に反省しろよ。要するに岩倉っていう一人の人間の責任だろ。心の中に別の人がいるような言い方をするな。真面目にやれ。とか言ってるけどまあぶっちゃけ今も口ばっかりで全然反省してないけどね。マジ興味ない。どうでもいいよウンコって思ってる。バカヤロウどうでもよくねーんだよ。しっかりしろ。分かってる分かってる。でも分かってない。全然分かってない。それでも分かってるつもり。分かってはいるが分かってない。リクツでは分かっても、ココロが…。この心の矛盾、まるで恋のよう。俺はもしかしたら、大学に抱かれたいのかも知れない。優しく、「もう、悩まなくたってええんやで…」と、抱きしめて欲しいのかも、知れない…。All I need is...... love.......。

Posted by iwakura 04:22

ウォー

2004年07月29日

誰も見ちゃいないのにヤカンから麦茶を直飲みしてワイルドを気取ろうとしたら、ものすごい量の麦茶が口から溢れてむせた挙げ句Tシャツがビショビショになった。涙目でゲホゲホと言っていたらワイルドに鼻水が飛び出た。2004年、夏。皆さんいかがお過ごしですか。当方、明日にテストが控えておりますが教科書を紛失したためいかようにも動けません。ここしばらく死ぬほど更新されてなかったこのサイトを発作的に更新しだすほど追い詰められております。敵の足音は聞こえども足が震えて動きません。もうこうなったら開き直って寝てやろうかとも思いますが、これがまた頭に来るくらい眠くない。今なら、机の上で手のひらを目一杯に開いて指と指の間を順番にボールペンなどで素早く突きまくってスリルを楽しむ遊びも軽快にこなせそうです。10年以上のブランクなど問題にならない。それくらい覚醒している。それなら勉強しろという話ですがさっきも言ったように教科書がない。ノートのコピーならあるが、たった今枚数を数えてみたところ全部で30枚もあり、思わず「聖書かよ!」などの MIMURA-TSUKKOMI を繰り出しそうになる始末。多すぎ。とてもじゃないけど読めない。というわけで勉強は事実上不可能な状況なのであります。テスト前日、勉強はしない、でも眠くない…。はっきり言ってこれから俺が何を始めるのか自分でも全く想像が付かない。一体どうなってしまうのだろう。無限に広がる未来を感じる。無限に広がっている割には夢とか希望とかそういう単語とは一切無縁な未来の気配がガンガンきている。ただ一つ、これから先のことで確実に言えるのは、俺は明日のテストを受けに行かないということだ。もうマジで無理。実はね、昨日さ、テスト受けにいったんだよ。大学だか梅毒だか忘れたけど、まあとにかくそういう感じの腐った場所にね。そんでその日のテストが一般教養の経済学だったのね。在学5年目で一般教養が残っているって時点でもう死んだ方がいいんだけど、人間死んだら終わりだし頑張ってテスト受けに行ったんだよ。教科書持ち込みOKっていう事も知ってたから、2回くらいしか開いてないピカピカの教科書片手に教室に突入したらさ、なんかみんなの出してる教科書が明らかに違う教科書なわけ。あれっ!? おっかしいなー。俺の持ってる黄色い教科書は横書きだけどみんな白い縦書きの教科書を見てるぞ。ふしぎ。でもみんな一応は経済学の本持ってるなー。どういうことだ? そうこうしている内にテスト用紙が配られる。確かに「経済学」と書かれている。教授の名前も恐らくこれで正しい。はて…? 周りの連中はものすごいスピードで白い教科書をめくり始める。しかし俺は持ってきた黄色い教科書を開く勇気が湧かない。何故なら、教科書以外は持ち込み禁止だから、万が一この教科書が持ってきてはいけない部類のそれであるなら、俺はカンニングをしたということになり、全試験0点+停学の罰則を受けるハメになるからだ。正直言って全試験0点は現状とあまり変わらないので構わないにしても、カンニングをしたという不名誉を受けることだけは避けたい。仕方がないので「教室を間違えた」と言って退室することにした。教科書見れないなら100%0点だしな。そして「今のは何だったんだろう」と思って自分の履修状況を確認してみると、自分の履修している授業は、「経済学」と同じ教授がやっている「経済事情」だったことが判明。えーっ!? 紛らわしい。何が違うんだよバカ。怒りに震えながら詳しく見ていくと、恐るべき事実が発覚した。なんと、その「経済事情」とやらのテストは、2日前に、既に実施されていたのだ…! この時の俺の絶望、果たして君たちに分かるかな。俺はこのテスト期間中に、これと同じレベルの絶望をあと2回味わった。我ながら見事だと思うが、はっきり言って、そろそろここに書いて冗談めかしてなんとか出来るレベルを上回ってきたので、俺は口をつぐむ。笑ってる場合じゃない。全く笑えない。これは最早、俺と大学の戦争なのだ!

Posted by iwakura 03:56