水野スズメ

2003年04月20日

「誰でも出来る! 楽チン自作 PC コラム」

第1回 「絶望」

というわけで岩倉だ。皆の衆、ご機嫌はいかがだろうか。俺は最低の気分だ。どうしてかは後で説明するとして、とりあえずこのコラムの趣旨を説明しよう。このコラムは、「PC を自作して、オタとしてのレベルを一段階上昇させたい!」と思っているオタクワナビーや、「そもそも自作ってなあに?」と首を傾げている超ビギナーを対象として、毎回、筆者岩倉が自作の ABC を懇切丁寧に説明していくという、ワクワクドキドキの一大スペクタクル絵巻なのである。是非、これからの快適な自作ライフの為に熟読して頂きたい。

さて、それでは今回は「自作 PC を作るのに必要なもの」について話していきたい。これが分かっていないと、パーツ集めの段階で混乱してしまい、自作をする上では全く必要のないものを買って、後々大いに後悔する羽目に陥ってしまう。筆者も以前、パーツを買うぞ! と鼻息も荒く秋葉原に赴いたのに、気が付いたら二次元の女性が様々なシチュエーションで裸になって淫らな行為をしたり、時には裸にならないで淫らな行為をしたり、はたまた嫌がりながらも体は素直に反応してしまったりするような、非常に興味深くはあるけれども自作には全く関係のない文献をいくつも買ってしまって、興奮するやらカバンが重いやらだった経験がある。賢明なる読者諸君におかれては、このような事のないよう留意されたい。

それでは PC を組み上げる上で最低限必要なものは何かというと、ケース、マザーボード、 CPU 、 ハードディスク 、メモリ 、そしてマザーボードにグラフィックチップが乗っていない場合はグラフィックボード、以上である。煩雑に思える PC の自作だが、意外に少ないパーツ量で作る事が可能なのである。あとはマザーボードとかに付いてる説明書を読んで適当に組み上げて適当に電源を入れるだけで OK 。がんばってね。予算は100万くらいあれば多分足りる。

というわけで第1回にして自作の全てを説明し尽くしてしまったので(どんなパーツを組み合わせて買えばいいかは店員にでも聞けよ)、ここからは実習のサンプルという事で、筆者の最近の自作状況について説明しようと思う。と言うかそれが本来書きたかった事なのだが、変な導入を書いてしまったばっかりに筆が滑りだしてしまった。失敗だった。ねむい。

さて今月の始めに我が自慢のウルトラスーパーハイスペッキングマシンが酷い事になったという事を書いたわけなのだが、本日、そのネオミラクルスピーディーマシンの状況に動きがあったので、今日はそれをお伝えしようと思う。

まず状況を死ぬほど簡単にまとめると、なんか PC の調子が悪いので色々いじってみたら、いじるたびに状況が悪化して、最終的には電源が入らなくなるという最悪の事態になった、という感じである。詳しくはログを参照の事。

さて、PC がブチ壊れた当日、とりあえず PC に詳しい友人数名に電話で相談し、マザーか電源か、どちらかがブチ壊れているのだろうという結論を得たのだが、後日、電源を借りて付け替えてみても、全く、微塵も状況が変化しなかった。つまり悪いのは電源ではなくマザーという事なのだが、その電源付け替え作業の際、一端 CPU を抜いて電源を入れてみたところ、なんと、ものの見事に電源が入り「 CPU 刺さってねーよマヌケ」というようなニュアンスの外人女性ボイスがスピーカーから聞こえてきた。アギャーッ! マザーご健在!? なんか全然わかんないけど悪いのは CPU だったの!?

まあコンピュータというものは実にデリケートなものであるからして、何が原因かというのは実に判断の難しい問題だ。だから理屈ではよく分からなくても、目の前の事実が「悪いのは CPU だったヨ」と告げているのだから、「そうスか」と鵜呑みにする以外にない。完璧な理屈に基づいて論理的に組み上げられた PC だが、その複雑極まる構成ゆえ、扱う人間は逆に感覚的にそれを扱うようになってしまうのかも知れない。っていうこの文章が一番よく分からない。誤魔化されてはいけない。

ともあれ悪者、打ち倒すべき魔王は(多分) CPU だという事が判明した。っていうか取り扱ってる最中に CPU のピンが折れた。ひどい。自作をする人間として最もやってはいけない低レベルなミス。恥ずかしい。本当に CPU が悪いか悪くないかは別として、とにかく新しい CPU を手に入れねばならない。

そして CPU が折れたと同時に筆者の心も折れたその日から約2週間が経過し、本日、ついに心優しい友人から CPU (セレロン1.7 GHz)を頂戴し、胸を躍らせながら、今はもう動かないこの PC にセレロンをパイルダーオン&電源オン。長かった…ハイスペックマシンの速度とWin2k の安定度に慣れてしまった自分にとって、ゲロ重い昔のマシンで死ぬほど不安定な Win98 を操る日々というのは、余りにも辛く、耐え難いものであった。しかしそんな生活とももうおさらばだ。今日からは、以前よりスペックは劣るにしても、十二分に快適な PC ライフが遅れるようになるに違いない。ああ、早く、一刻も早く快適な環境で音楽を聴き、ネットを駆けめぐり、動画を鑑賞したい!

はやる気持ちを抑えつつ、震える指で電源ボタンを押し、そして回り出す各種ファン達。耳に懐かしいあの回転音、今の自分には天使達の清らかな歌声のようにも聞こえる。胸に溢れるこの安堵感、まるで、母の胎内で羊水に浸っていた頃を思い出すかのよう…っていうかファン止まってるんだけど。 oioi !! そりゃねえよ! まさか…まさか…ッ!?

焦る気持ちを何とか抑えつつ、震える指で電源ボタンを押し、そして回り出す各種ファン達、0.5秒後に停止。早ッ! 止まるの早ッ! と〜〜〜ま〜〜〜る〜〜〜の〜〜〜〜…早ーーーーッ!!!!! (T シャツを引き裂きながら絶叫)

って事で、毛ほども状態は改善しなかったので、ぶっ壊れていたのはマザーと診断された。絶望。もう嫌だ。俺のは自作の才能がないんだ。才能とかそういう問題なのかは分からないけど、もう、なんだろ、多分 PC の精に嫌われてる。組み立ててるそばからその妖精がパーツというパーツに静電気を送りまくってる。そうとでも考えないと納得のいかない事態。もう嫌だー。誰か助けて。

というわけで絶望という名の死神に魅入られてしまった岩倉をどうか励ましてやって下さい。具体的に言うと、トップ絵を下さい。いちご帝国の、右下の白い部分に表示させる画像、どなたか作っては頂けませんか。熱烈募集。「やるよホラ」という現人神様は、岩倉までメールを。寛大な精神で、どうか、乞食に恵んでやるような感じでひとつ、宜しくお願い申し上げます。マジで。

Posted by iwakura at 23:34