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2003年12月14日

どうやら知らず知らずのうちに、俺の脳味噌は「ゲーム脳」ならぬ「日記脳」になっていたようなのだった。「日記脳」をご存知のない人に説明すると、っていうか俺がたった今作った言葉なので、ご存知の人というのは俺と同じ思考回路を持っているキチガイか、もしくは俺の脳をこの間から覗き見している陰険野郎、いつも俺をあざ笑いやがって、分かってるんだぞお前が俺を見張ってるのは! 失礼、今はそんな事を話してる場合ではなかった、ともかく日記脳というのは何かというと、日記サイトを持った人間が、己のサイト・日記を愛する余り、全くネットに関わっていない間も「今日はどんな事を書こうかな〜」「おっ、これは日記のネタになるぞ!」「やべー全然書くこと浮かばねー」などと考え続けてしまうという、現代社会人の心の暗部、そのほんの一部を垣間見させるような、おぞましい脳の状態、だと大体の人は思ってるだろうけど残念ながらそうではないのだった! 残念! そんなのはサイト持ちたての頃ならほとんどの人が通る道であって、情熱であるとか、好奇心であるとか、そういったモチベーションが存在してる状態での、脳の日記的活動は、言ってみれば日記脳になるための準備体操のようなもの。そして、スポーツ競技と、事前に行うストレッチ体操が、「体を動かす」という点においては同じであっても、その内容は全く異なるものであるのと同じように、本当の日記脳と、前述した「今日の日記に何書こうかな脳」も、「日記の事を考える」という共通項があるにせよ、両者の間には、マリアナ海溝よりも深く大きな溝が存在しているのだ。

それではその溝、隔たりは何を基準にすれば見えてくるのかと言うと、それはずばり「自覚性」なのだった。自覚か、無自覚か、というこの一点に尽きる。「今日の日記に何書こうかな脳」が日記について考える時は、当たり前だが「今日の日記に何を書こうか考えよう」と思うからこそ、その作業が始められる。つまり、日記のネタについて考えねばならないので考えよう、という「自覚」のもとで、日記を組み立てているわけだ。その自覚がある限り、脳は辛うじて正常な状態、まあネットで日記なんざ書いてる時点で大分ヤバいにせよ、ほんの一時の日記熱に浮かされているだけの、いわば「三日ばしか」ならぬ「日記ばしか」状態なので、ギリギリセーフと言える。ところが、日記に対する情熱が冷め、「日記ばしか」が完治する時点で、日記人は2通りの進化を辿る。運命の分かれ道。一方の道は、完全に日記に飽き、元の生活に戻り、それ以降日記のことなど考えもしなくなる、正常脳タイプ。そしてもう一方の道こそが、日記に対する熱い情熱などとは無縁ながら、体に、脳に、「日記」という呪いが染みついてしまい、「無自覚」に、頭の中で日記を組み立てる癖のついてしまった、悲しき「日記脳」タイプ…!

「ごく自然に、習慣的に日記的文章を脳内で書き出してしまう変態人種がいる」なんて、きっと分からない人には全く分からないだろうが、しかし、恐ろしいことに日記脳は実在する! 少なくとも、最低でもここに一人、岩倉という日記脳の持ち主がいる! そして、名前は挙げないまでも「恐らくあの人日記脳だな」と思われる、推定日記脳の人が、俺の知り合いに少なからず存在する。そして、今この文章を読んでいる人の中にも、「やっべ、自分日記脳だ!」と思った人がいるであろう、と、俺は断言する! 断言してしまう! 日記が好きすぎて、日記のことを考えすぎて、いつしか、日記が好きとかそういうことを超越して、日記が思考回路に組み込まれてしまい、何かものを考える時に、時たま日記のような文体で考えてしまう、日記脳! 「このことをサイトに書いたらこうこうこうだよな」と、事あるごとに、しかもごくごく自然にシミュレートしだしたら、あなたも立派な、日記脳!

それで、「じゃあ岩倉テメー日記脳の分際でなんで毎日更新しねーんだよ汚物野郎」って思う人がいるかもしれないので、その辺を釈明しておくと、俺はちゃんと毎日、日記の事を考えています!! 気が付けば頭の中で日記を綴っています、ここの表現はこうだな、とか、恥ずかしながら考えています! それなら、どうして頭に浮かんだ日記をここに載せないのか、というと、俺の日記脳は、頭の中でサイトにのせるっぽい文章を組み立てるだけで、満足してしまうからなのです! この辺は同じ日記脳でも個人差のあるところでしょうけど、要するに俺にとっての日記の楽しみというのは、「サイトに載せること」より「それっぽい文章を考えること」に多くの割合を占められているということで、何も頭に浮かんだ文章を面倒な思いしてキーボード叩いて形にしなくとも、十分に俺の日記欲は満たされるわけです。まあ書けば書いたで別の楽しさがあるわけですが、でもそんなに頑張るほどはやる気出ないわぁという感じ。何と言うか、多分サイトがなくなっても、日記脳は治らずに、脳内で日記を組み立て続けるのだと思うんですけども、サイトもないのにサイトの文章を考えているっていうのは筆舌に尽くしがたいキチガイなので、そんなキチガイにならないように、神棚に何か祀る感じでサイトを持っている感じ。それでたまにお祈り程度に更新してご機嫌窺ってね。ってサイトがご神体感覚…? 何してんだろう。アホか。どっちに転んでもキチガイだった。

というか今日のこの文章も昨日の昼くらいに考えて、それで満足して忘れかけてたのだけど、余りにも、本当に、心の底から暇で、仕方なくって感じで書き始めたのでした。このサイトが更新されるのは、精神的に余裕がなくて逃げてくる時か、絶望的に暇なときか、のどちらかであることがほとんどです。今回も書き始めてみたら割と楽しく時間を潰せたので良かった良かった。こんなサイトですいません。

Posted by iwakura at 09:01